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本節では、 SASAX による XML 文書解析におけるユーティリティ機能について説明します。
本節でのトピックは：
ほぼ全ての "Elemenet" 実装の基底クラスである
"AbstractElement" は、
要素の内容が確定した際に起動される
"notifyDetermined(ParseContext)" メソッドを持っています。
例えば、
以下に示すようなコードで
notifyDetermined(ParseContext) をオーバライドすることで、
"composite"
要素の挙動を拡張することが出来ます。
CompositeElement compositeElement =
new CompositeElement(null, uri, "composite"){
protected void notifyDetermined(ParseContext context){
// '</composite>' における処理を記述
}
};
notifyDetermined(ParseContext) のオーバライド
要素の開始／終了の通知を受け取るために、
SASAX は "Notification" インタフェースを提供しています。
public interface Notification
{
public void elementStarted(Element element,
ParseContext context,
Attributes attributes)
throws SAXException;
public void elementEnded(Element element,
ParseContext context)
throws SAXException;
}
Notification インタフェース
AbstractElement" は、
指定された Notification をイベント受信希望リストに登録する
"addNotification()" メソッドを持っています。
登録された Notification は、
対応する要素の開始／終了時に起動されます。
例えば、
以下のようなコードにより、
"composite" 要素の開始／終了を受け取ることが出来ます。
compositeElement.addNotification(new Notification(){
public void elementStarted(Element element,
ParseContext context,
Attributes attributes)
throws SAXException
{
// '<composite>' における処理をここに書く
}
public void elementEnded(Element element,
ParseContext context)
throws SAXException
{
// '</composite>' における処理をここに書く
}
});
Notification の登録
elementEnded() は
notifyDetermined(ParseContext)
の起動と同じ契機で起動されますので、
殆ど全ての実装は
Notification の
elementEnded() に置くことが出来ます。
注意: この節で説明されている機能は、SASAX 1.5 以降で利用可能です。
XML 文書中の開始タグにおいて記述される属性値は、
時には重要な役割を持つことがあります。
しかし、属性値を要素の開始より後で利用する場合
（例: Notification の elementEnded() からの利用）、
その値を保持し続ける必要があります。
AbstractElement は
watchAttribute() および
getAttribute() によって、
要素の開始より後での属性値へのアクセスを補助します。
watchAttribute() によって、
AbstractElement に属性値の監視と保持を行わせることが出来ます。
例えば：
compositeElement.watchAttribute("", "foo");
上記処理により、
XML 文書中の開始タグで（名前空間無しの）
"foo" 属性値が記述された場合、
compositeElement はその値を保持します。
XML 文書中の開始タグで記述された foo" の値は、
getAttribute() メソッドにより取得することが出来ます。
compositeElement.getAttribute("", "foo");
当該要素による解析（再開）の際に
clear() メソッドが実行されるまで
属性値が保持されます。
XML 文書中の開始タグで属性値が指定されていたとしても、
watchAttribute() を実施しない限りは、
属性値を取得することは出来ません。
| 開始タグでの値 | 監視 | |
|---|---|---|
| 監視有り | 監視無し | |
| 記述有り | 記述された値 | null |
| 記述無し | null |
null |
本チュートリアルでは、 クラスは全てクラス名のみで表記されています。 完全な名称は以下の通りです。
| 表記 | 完全名 |
|---|---|
| AbstractElement | jp.ne.dti.lares.foozy.sasax.AbstractElement |
| Element | jp.ne.dti.lares.foozy.sasax.Element |
| Notification | jp.ne.dti.lares.foozy.sasax.Notification |
| ParseContext | jp.ne.dti.lares.foozy.sasax.ParseContext |
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